エクアドルで日本人夫婦が死傷-強盗殺人
■ 最終更新■
速報情報 – 随時更新
・1/28速報-事件に関わったとして、5人の容疑者を逮捕。犯行に使われたとみられる車や拳銃も押収
・押収した銃が現場で使われたものと一致せず、今回拘束した容疑者らが人見さん襲撃に関与した可能性は低いことが判明。捜査当局は「捜査が振り出しに戻った」と語る
・38口径の拳銃2丁、車5台、複数台の携帯電話などを押収
・容疑者10人を逮捕したと、セラノ内務相がTwitterで投稿
・1月11日、人見真梨子さんが帰国
・1月8日、人見真梨子さんが病院を退院
・懸賞金を2000万円に引き上げ
・夫の人見哲生さんは3発の銃弾を浴び死亡、妻のマリコさんは腹と右足を撃たれて重傷
事件の詳細
南米エクアドルの最大都市・グアヤキルで2013年12月28日、新婚旅行中の日本人夫婦が銃撃され、男性が死亡・女性が大ケガを負う事件が起きました。
死亡した男性は人見哲生さん(28)、大ケガを負った女性は人見真梨子さん(27)。
人見哲生=ヒトミ テツオ
人見真梨子=ヒトミ マリコ
人見真梨子さんに関しては、その後病院に搬送されて手当を受けていますが、容態が安定しており命に別状はないといいます。
※人見真梨子さんに関して一部メディアではサトミ・マリコさんとも表記されています。
夫婦は、食事を終えてホテルに帰ろうとタクシーに乗り込んだあと、そのまま人通りの少ない場所へ連れ去られて襲われました。
その後、夫婦が複数の銃弾を浴びて放置されていたところを発見されました。
地元メディアによると、夫婦はホテル前で待機していたタクシーではなく、いわゆる「流し」のタクシーを利用したということです。
エクアドル国内では近年、タクシーで観光客を連れ去り、金品を短時間で奪う「タクシー誘拐」と呼ばれる犯罪が多発しているといいます。
特に日本人は富裕層とみられており、犯罪の対象となることが多いとのことです。
エクアドルのホセ・セラノ内務相は記者会見を開き、この事件に関わる犯人は8人以上だという見方を示しました。
その上で、有力な情報を提供した者には最大で10万ドル(日本円で約1000万円相当)を提供する用意があると表明。
警察は、強盗殺人事件として、犯人確保に向けて全力で捜査しています。
人見真梨子さんの話やエクアドル政府の会見内容
人見真梨子さんの話
「流しのタクシーに乗った後、待ち伏せしていた車から2人の男が乗り込んできた。所持金を全て奪われた後、銃撃された」
「夫が撃たれ、男が夫を車外に引きずり出そうとしたため、夫にしがみついたら私も撃たれた」
コレア大統領の会見
「新婚旅行で訪れた夫婦を襲った犯罪者を必ず捕まえる」
ホセ・セラノ内務相の会見
「犯人を捕まえるまで追跡する。この犯行に関わった少なくとも8人の容疑者は、どこまでも追い続け必ず逮捕する」
エクアドルとは
エクアドルは正式名称でエクアドル共和国(エクアドルきょうわこく)と呼ばれ、南アメリカ北西部に位置する国。
北にはコロンビア、東と南にはペルーの国境、西には太平洋があります。
首都は「キト」ですが、最大の都市とされるのは、今回の事件が起きた「グアヤキル」と呼ばれる都市です。
ガラケーの語源でもある「ガラパゴス諸島」もエクアドルが領有しており、観光地としても知られています。
グアヤキルとは
夫婦が襲われたとされるグアヤキル市は、エクアドルの最大都市。経済の中心地で、仕事を求めた貧困層が地方から多く集まってきます。
独特な生態系として有名な観光地・ガラパゴス諸島への直行便が出ているため、その行き帰りに立ち寄る観光客も多いです。
一方で、エクアドル国内で最も治安が悪く、日々多くの犯罪が発生しており、2012年上半期で811件の誘拐事件が確認されているということです。このうち約3割は、グアヤキル市など都市部でのタクシー誘拐。
今回事件が起きたグアヤキル市を含むグアヤス県では、2012年1月~2012年6月までの半年間のあいだに296件の殺人事件、6593件の強盗事件が起きているといいます。
エクアドルの地図