野村賢志懲役16年-小野里さん寝室殺人事件

最終更新■

■11/30-控訴速報
野村賢志被告は11月28日、懲役16年とした水戸地裁の判決を不服として、東京高裁に控訴しました。

■11/22-判決速報
懲役16年(求刑 懲役18年)
裁判では、野村賢志被告と小野里正志さんの妻が意思を通じ合っていたとは認められず、共謀していたとは認められませんでした。裁判所は、あくまで野村賢志被告1人による犯行で、妻が首謀者とは言えないとしました。
野村賢志被告は坊主に近い短髪で白いワイシャツにネクタイ無し・黒いスーツ姿。顔は少し赤らめたようで、まばたきが少々多く落ち着かない様子でした。判決を聞く時は直立不動で、全身に力を込めていた様子で、静かに聞いていました。


野村賢志の画像水戸地裁で11月18日午前、茨城県境町塚崎に住む自動車修理工の小野里正志さん(当時38)が殺害された事件の、初公判が開かれました。

事件の犯人とされる男は、小野里正志さんの妻と同じ職場で働いていた同僚で、茨城県境町山崎に住む元アルバイト店員の野村賢志被告(25)。小野里さんの妻とは歳の差10歳以上でした。

この事件は発覚当時、野村賢志被告が小野里さん宅に勝手に上がりこみ、小野里正志さんを刺したとされていました。小野里さんの妻は、「気付いたら夫が血だらけだった」と話していたということです。

しかし本日の公判で、野村賢志被告側が驚きの主張を始めました。(詳しくは下記に記載)

裁判は11/20に論告求刑と最終弁論で、11/22に判決となる予定です。

裁判員裁判の日程
日時 内容
2013/11/18 (終)初公判(→被告が妻の関与を主張)
2013/11/19 (終)被告人質問(→引き続き、被告が妻の関与を主張)
2013/11/20 (終)論告求刑・最終弁論(→求刑 懲役18年)
2013/11/22 (終)判決(→判決 懲役16年)

公判での被告と検察の主張

■弁護側(被告側)の主張
・野村被告は小野里さんの妻から指示を受けていた
・やったことは間違いないが、小野里正志さんの妻と通じてやった
・2012年5月ころからデートを繰り返していた
・小野寺さんの妻は、野村賢志被告に香水や手作り弁当をプレゼントしていた
・小野寺さんの妻は、事件のおよそ1ヶ月前に小野里正志さんに生命保険をかけ、事件後に2000万円を受け取った
香水について
「香水をプレゼントされた。前に職場でふざけて制服に香水をかけられ、私が『この香水いいね』と言ったからプレゼントしてくれたんだと思います」

弁当について
「誕生日の前日に弁当をプレゼントしてもらった。『卵焼きもハート形にした』と言っていました」

■事件前、小野寺さんの妻が被告に話した電話内容
「カギを開けておくので入ってきて欲しい。泥棒が入ったことにしておくから」
「家に来て欲しい。日曜の夜中、バイトが終わった後で。玄関から入って。家族と鉢合わせした時のことも考えて欲しい」
「宝くじが当たれば別れられるのに。3年ぐらい待てば長男も働くようになるから、なんとかやっていける」

野村賢志被告はこれに従い小野里さん宅を訪れましたが、指示通りに玄関のカギは開いており、そこで野村賢志被告は「彼女は本気だ」と思ったということです。

野村被告は家に上がり込んだものの、枕もとまで行ったところで頭が真っ白になり、小野里正志さんが目を覚まし向かってきたためナイフで刺した、その際に小野里さんの妻は「逃げて」と言った、ということです。

■検察側(妻側)の主張
・あくまで野村賢志被告1人の犯行だった
・野村賢志被告からストーカー行為を受けていた
・野村賢志被告が小野里さんの妻と交際したいという思いから夫を殺した

■検察による小野里さんの妻への証人尋問
「野村賢志被告の主張は9月の終わりころ検事から聞きました。凄いショックでした。被告は誰にも謝罪せず、今度は私に罪をなすりつけようとしている」
香水について
「職場で首元をかがれ『いい匂いだね』などと言われるのが嫌だった。同じ香水をあげれば、そういう行為をやめると思った」

弁当について
『誕生日に何かくれ』と言われていた。その前後に子供に弁当を作ることがあり、それを詰めて渡せば終わると思った」

保険金に関して
「子供を受取人とした定期預金にしてあります」

事件に至るまでの過程についての双方の主張

2人の出会い~事件までの双方の主張・経緯
時期 弁護士の主張 妻の主張
2012/5 同僚以上の関係 「メールを始めただけ」
2012/9
映画館デート 「毎日毎日誘われていて、一度一緒に出掛ければ諦めると言われたので
香水プレゼント 「私の首元や脱いだ制服のにおいを嗅いでいたので、私の香水をプレゼントしたらやめてくれると思った」
2012/11 被告の自宅に遊びに来た(2回目) 「ストーカー行為をやめてもらうよう説得に行っただけ」
2012/12 ケンカでメール中断 「返事をしないと待ち伏せ・尾行などのストーカー行為をしてくるため」
2013/1 メール再開
2013/5 電話で殺害をほのめかすことを言われた 「そんな話ししていない」

公判での被告人質問

■11/19被告人質問の内容
「枕元にかがんでいたら、小野里さんが目を覚まし私の方に向かってきたので、ナイフで無我夢中で刺してしまった」
「小野里さんの妻からナイフを渡され『逃げて』と言われました。ナイフを受け取った時か、走って逃げる時にナイフの柄を服で拭き取りました。妻の指紋が付いていると思ったからです」
「恋愛感情を持っていたと思います。2012年8月くらいに『仕事の人だと見てたけど、見方を変えて、これからは1人の男としてみる』と言われました」
弁護側(被告側)が、元勤務先の店長の証言を新たに証拠として提出↓
「被告と小野里さんの妻は親密な関係と感じた。付き合っていると思っていた」

犯行当日のことについて(弁護人)
野村賢志被告
「妻からは、小野里正志さんから暴力を受けていることをほのめかされていました。犯行当日、『家に来て欲しい』と言われました。『玄関から入ってきて欲しい』『泥棒などが入ったことにしておくから』と言われました」

弁護人
それを聞いてどう思いましたか?

野村賢志被告
「旦那さんを亡き者にして欲しいのではないかと思いました。そういうことをして欲しいくらい追い詰められているのかと思って、『望みを叶えてあげたい。助けてあげたい』という気持ちがありました」

犯行当日のことについて(検察官)
検察官
あなた自身の話では、妻の方から『殺害して欲しい』とか『協力してくれ』とは言われていないということですか?

野村賢志被告
「はい」

検察官
殺害して欲しいと感じた根拠は何ですか?

野村賢志被告
「彼女が『死にたい』という話をしていて、追い詰められていると感じたからです」

検察官
死にたいということと旦那さんの殺害はつながらないと思いますが?

野村賢志被告
「原因は旦那さんだと思いました」

■11/20論告求刑・最終弁論
弁護側の主張
「被告の話は客観的事実に富み、不自然さはない。一方的に好意を寄せて殺害したというストーリーは疑問だらけ。首謀は小野里正志さんの妻であると考えるべき。被告をストーカー殺人者に仕立て上げないで下さい」

検察側の主張
「小野里正志さんの妻は、ことを荒立てずに対処しようとしただけで、野村賢志被告が自分で考え・自分で殺害したと考えるのが妥当。重い罪を逃れるため嘘をついているにすぎず、反省の態度が認められない」

小野里正志さんの母親
「本当のことを言いなさい」

→検察側が懲役18年を求刑

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